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【サンゴの大規模白化】

フーコック島では2024年6月にサンゴが大規模白化(死滅とは異なります)してしまいました。

弊社では4月末には一部のサンゴが白化し始めていることを確認していましたが、5月中旬ごろから一気に白化が進みました。

(前回のフーコック島の大規模白化は2009年とのことです)

フーコック島サンゴ白化

今は雨季に入り水温は比較的落ち着いてきましたが、白化したサンゴはすぐには元に戻らないですし、この後サンゴが死滅する可能性もあります。

幾つかの原因があると思いますが、一番の影響は今年の乾季に猛暑日が続き、浅瀬の水温が30℃以上続いてしまったことと考えられています(観光開発による影響の懸念などは、WWFベトナムに報告させて頂いております)。

今年のサンゴの白化はフーコック島だけでなく、ベトナムのニャチャンやコンダオ島、タイでも確認されていると聞いています。

【白化前と白化後】

フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化

【白化前と白化後】

フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化
フーコック島サンゴ白化

【今後のツアーについて】

お客様に、生きたサンゴやそこに生息する熱帯魚を見て頂きたく、これまでシュノーケリングツアーを取り扱ってきましたが、しばらくは、これまで紹介してきたような生き生きとしたサンゴをお見せすることができなくなってしまいました。

弊社としてシュノーケリングツアーを続けるべきなのかは、引き続き専門家や政府の意見もしくは指示を受けながら判断して参ります。

今はシュノーケリングツアーを続けて、お客様にはシュノーケリングでサンゴや熱帯魚を見て楽しんで頂きたいですし、大規模白化したサンゴを直接見て頂いて、自然と共存するために人間として何をしなければいけないかを考える機会にして頂ければと思っております。

【白化したサンゴ】

フーコック島のメインのサンゴである「ハマサンゴ属/Porites」「ミドリイシ属/Acropora」「コモンサンゴ属/Montipora」「シコロサンゴ属/Pavona」だけでなく、イソギンチャクの白化も目立っています。

【サンゴはなぜ白化する?】

サンゴは刺胞動物とよばれる生き物で、サンゴとよばれる仲間のうち半数近い種が体の中に「褐虫藻」とよばれる植物プランクトンと共生関係にあり、この褐虫藻が光合成をしてサンゴにエネルギーを与えています。

ただ、今回のフーコック島の様に海水温度が上昇すると、褐虫藻がサンゴにストレスを与えてしまい、サンゴが褐虫藻を放出してしまいます。サンゴの色素として見えていた褐虫藻が体内からいなくなりサンゴの白い骨格が透けて見えることで、「白化現象」となります。

白化したサンゴはエネルギー供給源となる褐虫藻がいなくなるため弱体化します。この状態が長期化したり悪化するとサンゴは死滅してしまうことがあります。

サンゴが死滅するとサンゴ礁をすみかにする生物がいなくなり生態系バランスが崩れてしまい、漁業資源や観光資源が失われてしまうことに繋がります。

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