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ヌックマム醸造所

フーコックのヌックマム(魚醤)は、フーコック近海で獲れた「カタクチイワシ」と「海塩」を大きな木桶に入れて10〜12ヶ月発酵させるため、旨みが凝縮されて美味しいと評判です。(着色料、保存料など無添加です)

フーコック島 ヌックマム

通常のヌックマムよりも匂いがキツくないため、ガパオライスなどアジア料理以外でもダシとして日本料理に使うこともできます。

このフーコックのヌックマムは「GI/地理的表示」認証されており、風土や伝統が育んだ特色ある地域産品として国内だけでなく国際的にも保護されています。日本では、松坂牛や夕張メロンなどとなります。

ヌックマムの醸造所

ヌックマムの醸造所では、実際に醸造している大きな木桶を見ることができますし、フーコック産のヌックマムを購入することもできます。

現在フーコック島には木桶が約8,000本あり、大きい15トンの桶からは約3,000リットルのヌックマムができます。

島内の材木を保護するため、1995年に政府によって伐採を規制したり木桶職人が数人しかいなくなり、今後フーコックで新たな木桶が作られることは少なくなりそうです。

ヌックマム
フーコックヌックマム醸造所

南部にある「Phụng Hưng」では英語字幕の説明ビデオが用意されていますので、フーコック島のヌックマムがわかりやすく説明されています。

フーコック島 ヌックマム
Phụng Hưng
フーコック ヌックマム
Phụng Hưngビデオ説明

フーコックヌックマムのブランド化

フーコック島政府がフーコック島の上質なヌックマムをブランド化するために「フーコック島ヌックマム技術規制 QCDP 01:2023/KG」を策定して、2024年から運用開始しました。

フーコック島のヌックマムは、材料や工程が幾つも細かく定義されています。以下、代表例。

・魚:指定された地域(フーコック島近海)で採れたカタクチイワシを85%以上使用していること

・塩:指定された地域(ブンタウなど)の海塩であること

・木桶:Boi LoiやVen Venなどの指定された木材であること

・製造工程:漁獲から出荷までフーコック島で一貫生産され、トレサビリティー(追跡)管理ができること

ヌックマム
フーコック ヌックマム認証マーク
ヌックマム
木桶ごとの製造ロ番号
フーコック ヌックマム
木桶に貼られた製造番号

フーコック島のヌックマムを買う時に「フーコック ヌックマム認証ラベル」「製造ロット番号ラベル」が貼られているか、一つの判断材料となります。

ヌックマムのお土産

フーコック ヌックマムは、醸造所だけでなくスーパー(King Kong Martなど)でも購入することができます。

ヌックマムを買う時には、味の決めてとなる製品ラベルに記載されている2つのポイントを確認することが重要です。

  1. タンパク質の度数(うま味に関係)
  2. 「Cốt Nhỉ」もしくは「Cốt」がラベルに記載されているか?(塩気やタンパク質の度数に関係)
フーコック ヌックマム
ヌックマムの陳列

タンパク質の度数

同じカタクチイワシであっても時期や場所によってタンパク質が異なり、タンパク質が低いとうま味が少なくなります。また製品によって塩水を加えて味を調整しているものがあり、その塩水によってタンパク質の度数(うま味)が低くなります。

「Cốt Nhỉ」もしくは「Cốt」の意味

何も加えていない(調整前の)ヌックマムのベースのこと。この表記がないものは、味調整のためにヌックマムベースに塩水を加えているため塩気が強く、タンパク質の度数(うま味)も下がります。

フーコック ヌックマム
タンパク質の度数
フーコック ヌックマム
タンパク質の度数と「Cốt Nhỉ」の表記
フーコック ヌックマム
「Cốt」の表記

日本人の口に合うのは、あっさりとして旨みが口に残るタンパク質が42 – 45度のヌックマムとなります。タンパク質が40度以下のヌックマムは塩気が強くなり、まったく味が異なります。ベトナム人は、料理に合わせてヌックマムを使い分けています。

フーコック産でないヌックマムは、工場でタンパク質を追加している製品があるとのことです。また大量生産のために発酵期間が短かくして添加物で味を調整しているものが多いです。

*タンパク質が豊富と言うことは、うま味成分のグルタミン酸が多く含まれているということです。特に、魚や肉、大豆などのタンパク質が豊富な食品には、グルタミン酸が多く含まれています。

日本にフーコック島のヌックマム持って帰るならば、これらの小瓶の製品がオススメです。

*通常は100ml以下ですと飛行機で持ち帰れますが、ベトナム航空は機内預けも機内持ち込みもできません。

フーコック ヌックマム

味の比較

小さいサイズのフーコック ヌックマムの味比較をしてみました。

評価サンプル

左から、

  1. Phung Hung:タンパク質45度、Cot Nhi
  2. Lien Hiep:タンパク質43度、Cot
  3. Dai Duc:タンパク質43度、Cot
  4. Khai Hoan:タンパク質43度、Cot
  5. Khai Hoan 3年熟成:タンパク質45度、Cot
フーコック ヌックマム
フーコック ヌックマムの比較

評価

数字は順位です。1が高く、5が低い。

塩気の場合、1だと塩辛く、5だと塩辛くないとなります。

結果

どれも美味しく、ベトナムで通常使われているヌックマムよりもクセやキツさが抑えられていて美味しいです。

一番日本人の口に(日本料理にも)合っているのは①Phung Hungで、ダシ醤油に近いと感じました。注ぎ口が樹脂で覆われているため、カッターで切らなければいけないのがマイナス点。

反対に一番味がキツイと感じたのは、③Dai Ducの製品でした。

ベトナム料理やアジア料理に使うならば、この中では②Lien Hiepか④Khai Hoanがオススメです。

フーコック ヌックマム
フーコック ヌックマム比較表

一般情報

◉名前:Nước Mắm Phụng Hưng

◉電話:+84919774515

◉住所:Phú Quốc

◉営業:8:00 – 17:30

◉入園料:無料

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